7月その2

2008.07.06.
髪を切りに行った。ボブになった。
「キング 罪の王」を観た。予告編と全然違っていた。
弟に「味方になって呉れる?」と云ったら、「今が味方ぢゃないなんて、心外やん。」と云われた。
親友から、手紙が届いた。
あわわで手を洗った。あわわと云うのは、泡状になって出て来るハンドソープだ。前にそれで作業療法士と手を洗った時に、「エステみたいですね。」と云われた。わたしは、ラブホのローションしか想起出来ず、何て低俗なんだ、と思った。

2008.07.07.
今日は、七夕だ。わたしも短冊に願い事を書いた。願い事が叶うといいな。
昼から歯医者があったから保険証を持って、弟が来た。
夕方、弟とサンリブに行った。「裂けるチーズを買いに行くの?」と訊くと(わたしは最近裂けるチーズが食べたい。)、「行かんよ。欲望が先に立つ女やね。」と云われた。
デイジー図書で、「超心理学入門」を聴き終わった。

2008.07.08.
言語聴覚士が長崎出身で「笑っていいとも!」が午後四時にあるらしい。呼吸困難になるくらい笑った。
デイジー図書で、北村薫の「スキップ」を聴き終わった。

2008.07.09.
わたしが作詞したゲームのテーマソングのマスタリング版が届いた。自分の言葉が歌として歌われることの、単純な嬉しさ。特に、今は入院していて、外界に発信する手段を何も持たない立場にいるので、こうしたことが尚更嬉しい。次回作も作詞させて貰えたら、いいな。
Mちゃんから、飴を貰った。

2008.07.10.
デイジー図書で、北村薫の「リセット」を聴き終わった。面白かった。わたしもあんな小説を書ける様になりたいものだ。だけど、マトモな取材もできないで、何が書けるだろう。挫けそうになる。絶望だけはしたくないのに。
Mちゃんから、飴を貰った。
点字図書館に電話して、江國香織を取り寄せて貰うことにした。北九州には1冊しかなくて、その1冊ももう借りてしまったのだ。全国的には、五十数件あるらしく、とりあえず、あから3冊リクエストした。これで当分借りるものには、困らないだろう。

2008.07.11.
お向かいのおばあちゃんに「なしあんた、ベッドでご飯食べんとね。」と訊かれた。わたしは、食事介助ロボット・My spoonで食べるので、車椅子に座るのだ。わたしは、一応、「この機械を使うから。」と答えたのだけど、おばあちゃんには通じなかったらしい。Mちゃんが来た時に同じことを訊いていた。Mちゃんが「彼女はそっちの方がいいと。」と云うと、「看護婦さんに迷惑掛けて、莫迦たれやね。」その後も罵りの言葉が続く。「莫迦たれ、目障り」。「黙んなさい。」Mちゃんが怒る。
毎日のことだから、書かなくてもいいような気がするけど、またMちゃんから、飴を貰った。正確には、キャラメルコーンとチロルチョコと塩キャラメル。

2008.07.12.
今日は、お母さんの誕生日だ。わたしと弟は、共同で(後でお父さんものってきた)、「ブラスト供廚離船吋奪箸鬚△欧拭
朝ご飯の時から、おばあちゃんに罵られた。
弟が髪を洗って呉れた。
弟とお父さんと、昨日、Mちゃんに貰ったキャラメルコーンを食べた。

2008.07.13.
お母さんの誕生祝いで外食をした。と云ってもダイエーのイートインコーナーのリンガーハット。皿うどんと餃子。お母さんも皿うどんと餃子で、お父さんがオムライス。
その後、映画を観に行った。「インディ・ジョーンズ クリスタルスカルの帝国」。面白かった。面白かったけど、1つ引っ掛かるところがあった。冒頭、インディは原爆に巻き込まれる。それを鉛製の冷蔵庫に入って、無事だったまでは大目に見るとしても、その後、躰を洗い流しただけで、ピンピンしてるのは、如何なものか。アメリカ人には、放射能と云う概念がないのだろうか。「あれは、ちょっと被爆者を舐め過ぎよね。」と、お父さんも云っていた。

2008.07.14.
お昼ご飯に、南瓜の酢の物が出た。衝撃的だった。
夕方、パソコンの入力装置の調子がおかしくなった。スイッチを認識しない。おまけに、家族は誰も来ない。どっぷり鬱になった。
仕方がないので、弟が借りて来て呉れたDVDを途中まで観た。「あるいは裏切りという名の犬」。

2008.07.15.
パソコンが直った。本当に善かった。
Mちゃんから、飴を貰った。正確には、飴を五つとチロルチョコと塩キャラメル。
「あるいは裏切りという名の犬」を最後まで観た。面白かった。

7月その1:

2008.07.01.
「リトル ミス サンシャイン」と云う映画のDVDを弟が借りて来てくれて、観た。相当面白かった。独りで観ていたのに、笑い声を上げてしまった。
売店に行ってみたかったのだけど、閉まっていたので、木屋瀬のサンリブに行った。茶蕎麦と唐揚げを試食して、豆乳を買った。弟が髪を洗って呉れた。
リハビリのとこで、死体ごっこをしていたら、理学療法士が、理学療法の学校では解剖実習があったと云っていた。わたしが、「人体の不思議展が好き。」と云うと、「人体の不思議展は、僕も行ったけど、ホルマリン漬けの死体はとてもあんなもんぢゃなかった。」と云っていた。
飴の助手さんのMちゃん(遂に名前を覚えた!)からまた飴とチロルチョコを貰った。
病衣の胸元がはだけていると云うので、おばちゃんの患者さんから、猫の洗濯バサミを貰った。それくらいいつも目に余る程、はだけていたのだろう。

2008.07.02.
昨日の映画に色盲の子が出て来た。hydeは、色弱だ。わたしも今、凄く目が悪くて、微妙な中間色が判らない。ピンクと紫とか、赤とオレンジと茶色とか。
七夕会があった。ほんとは日本舞踊の慰問だけだったのだけど、主治医がとび入りで、「幸せなら手を叩こう」を歌った。その時「ミカヅキさんもどうですか。」と誘われたので、ステージに出た。わたしは、「幸せなら握手しよう」と歌った。
電動車椅子のデモ機が来た。だけど、手帳で申請できるのは、在宅か次に行く施設が決まっている場合らしい。申請が受理されなかった場合、自費でって、お父さん達を説得出来る?と訊かれて、ちょっと云ってみたけど、勿体無いと云われた。

今日の一首。
核心に 触れないようにさえ していれば 仲良き振りを してられるのに

前にK病院で話し合った時は「九月くらいには、家に連れて帰る」と云って呉れていたのに、A病院に行ったら、「今年度いっぱいは無理。」って云われて、それだけでも話が違うと思っていたのに、今度は「2,3年」と云われた。もう何を信じればいいのか判らない。絶望だけはしたくないのに。
弟が髪を洗って呉れた。助手のMちゃんに貰ったチロルチョコを食べた。ミルクとポンジュース。Mちゃんは、また帰りに来て、飴を大量に呉れた。

2008.07.03.
家族が来たら、今日こそ核心に触れてみようと決心したのに、こんな日に限って、誰も来ない。
Mちゃんが帰りがけにまた飴を呉れた。

2008.07.04.
Mちゃん(飴の人とは別人)と云う看護師さんが21歳だそうだ。相当偉い。わたしなんて、21歳で働こうなんて夢にも思わなかった。
看護師さんで、歯磨きの時にいつも、「ぐすぐすぺ」と云う人がいる。濁らないのだ。その人の名前も今日判った。Fさんと云うのだ。
ご飯の後、看護師さんが、入り口のおばあちゃんに薬を飲ませていたら、むせた。そのおばあちゃんが涙声で「いっぺんに入れるとか、酷い。」と云っていた。
入り口に、車椅子の人影があって、そのおばあちゃんと見詰め合ってて、「この二人の間に恋が芽生えてたりして。」とドキドキしながら見ていたら、人影が口を開いた。「昨日はよく眠れました?」おばあちゃんだった。禁断の恋か。やられた。
作業療法士に、お父さんとの会話を話して、泣いた。「星野富弘さんっておるぢゃない。あの人あれだけの絵を描くけど、絵の具は全部人につけて貰うんばい。筆は口に咥えさせて貰うんばい。そう云う強さを持って欲しいなと、思って。」と云われた。
今日はお母さんしか来なかったけど、核心に触れてみようと思って、頑張った。だけど、「知らんよ。」と云われた。そんなものなのかもしれない。あれだけ苦しくて、いのちの電話に掛けまくっていた時期でさえ、何のヘルプも呉れなかった親なのだ。

2008.07.05.
わたしが核心に触れようと決意した途端、誰も来なくなった。今日なんて、土曜日なのに、みんなが来たのは、七時すぎだった。
「わたし、これからどうなるの?」とお父さんに訊いたら、「知らんよ。」と云われた。やっぱり。だけど、わたしは強くなろう。
Mちゃんから、カントリーマアムを呉れた。

6月後半―3

 2008.06.26.
ホームページを一日、作っていた。リハビリは、J病院の方がいいような気がする。今まで、リハビリは気休めだと思っていたけど、希望が出て来た。
弟が来て、茶髪のわたしの写真を撮って呉れた。
今日は水曜日だとばかり思っていたら、「ミカヅキさん、お風呂に行きましょう。」とお風呂部隊が迎えに来た。わたしは吃驚して、「え、今日、何曜日?」と訊いたら、「木曜日よ。」と云われた。
デイジー図書で「源氏物語 巻十」を聴き終わった。これで、54帖全て聴き終わったことになる。大長編の割りにはあっけない終わり方だった。光源氏好きのわたしはやはり薫よりは匂宮の方が好きだ。薫なんてただの体臭の臭い男ぢゃないか。

 2008.06.27.
今日から、弟が行方不明だ。多分東京か大阪で、歌舞伎だろう。
昨日から、腹筋が筋肉痛だ。
弟が、少し前に、「蟹工船」を読んでいた。友達が「最近、どんな本を読んでいるの?」と訊いて、蟹工船を説明したそうだ。「労働者が搾取されててね。ブルジョワジーがね。」と説明したら、「お前、大丈夫か?」と真剣に心配されたそうだ。


 2008.06.28.
お父さんが髪を洗って呉れた。助手さんから飴を貰った。
DVDで、「DREAMGIRLS」と云う映画を観た。
それから、お母さんが来て、「大王四神記」のDVDを観た。それをお父さんに云ったら、お母さんが不自然な咳払いをした。云ってはいけなかったらしい。ばらしてしまった。
電動車椅子を作れそうだ。

 2008.06.29.
外出して、点字図書館に行った。北村薫の時と人の三部作のターン以外のニ作品を取り寄せて貰うためだ。今回も顔パスだった。ターンは面白い。わたしもこんな小説を書けるようになりたい。今日もまた、お母さんと「大王四神記」を観た。点字図書館の後、お茶をしようとしたのだけど、駐車場がいっぱいだったので、ケーキ屋さんでケーキを買って車で食べた。
そして病院に戻ったら、前のA病院の助手のUさんとSさんがお見舞いに来て呉れていた。凄く嬉しかった。お父さんが髪を洗って呉れた。

 2008.06.30.
この前と同じ助手さんから、飴を二個も貰った。今日は月末なので、お部屋に飾ってある病院のカレンダーを看護師さんが破りにきた。それがなんだか新鮮だった。
弟が帰って来た。お土産にみなつきと云うお菓子を貰った。これを、今日食べると、夏の間無事に過ごせるそうだ。
飴を呉れた助手さんがまた帰りに飴を呉れた。別の助手さんが源氏パイを呉れた。

6月後半‐2

 2008.06.21.
わたし以外の家族三人は、今日、歌舞伎を観に行っている。
夢を視た。だけど、夢の中では夢と判らなかった。起きたら、そんなことは到底無理なので、夢と判った。弟の誕生日にプレゼントを計画する夢。百均のCDプレイヤーとキャラメルを買って、キャラメルの数だけ、CDにラジオドラマを一人で録音する。それを向こうから段々近づいてくるように加工する。つまり、キャラメルが動力でラジオドラマが流れると云う趣向だ。元気な時のわたしなら、そのくらいわけなく出来る。だけど、今のわたしには、到底無理。
A病院に転院して以来、時間がなくて、中断していた小説を再開した。

2008.06.22.
外出して映画に行った。その前にてんぷらのふそうに行って、ラフテー定食を食べた。それから、点字図書館に行った。デイジー図書の源氏物語の9、10と北村薫のターンを借りた。デイジー図書は、よっぽど借りる人が少ないんだろうか。「源氏物語を」と云っただけで、「ミカヅキさんですか?」と云われた。
映画は「奇跡のシンフォニー」を観た。映画館で、キャラメルポップコーンを食べた。

2008.06.23.
おしっこの検査をした。尿道に管を入れて、おしっこを採った。痛かった。
リハビリのところで、新しい腹筋をした。

2008.06.24.
今日は凄くねむたい。もう午後だと思って、目が覚めた時、「今、何時?」と看護師さんに訊いたら、「11時過ぎ。」と云われた。それでも、わたしはまだ寝惚けていて、「お昼ご飯もう食べた。」と云っていた。そしたら、看護師さんが「お昼ご飯の時には、また起こしに来るからいいのよ。」と云っていた。
デイジー図書で、「源氏物語 巻九」を聴き終わった。弟が髪を洗って呉れた。
谷山浩子の歌に、「さかなGirl」と云う歌がある。その中で、「君は言葉も持たず、感情も痛覚もない。僕に食べられる他救いはない。」と云う一節がある。それを、弟に云ったら、「可哀想。魚って、痛覚ないん? ぢゃあ、針がべろんと刺さっても痛くないんやか?」と云っていた。

2008.06.25.
夢を視た。夢の中で、わたしはフリークスで、前の歯茎に収納してあった牙を博士が出して呉れて、人を襲った。ところが、誰も本気にしてくれない。躊躇って、博士の所に戻ると、「お前は世にも恐ろしいフリークスだ。さあ、行け。襲うのだ。」と叫ぶ。それで、また襲いに行くのだけど、みんなが、相手して呉れない。そんな夢。
今日から、午前中もリハビリになった。弟が髪を洗って呉れた。ホームページが表示出来た。

6月後半‐1

2008.06.16.
J病院に転院して来た。それで、J病院の看護師さんから「美人ね」とか「別嬪さんやね」とか云われたけど、この病院の人は若い人に飢えてるんだと思う。わたしは、可愛いとは云われても、決して美人ではないから。お父さんの弟のお嫁さんがJ病院でヘルパーさんをしていた。吃驚した。弟が一日ついていて呉れた。夕方、不安になって、夕食が進まなかった。泣いた。
源氏物語の時代が末世なら今とかどうなるんだ、と書いていたら、弟が、「今も末世よ。だって、56億年後まで末世なんやけ。」と云う。
 

 2008.06.17.
お父さんの弟のお嫁さんがおばあちゃんからと、ピンクの紫陽花を持って来た。最近、情緒不安定だ。心療内科医が、レキソタンを処方して呉れた。でも、少なすぎて、全然効かない。今は、1mgだと思う。昔は5mgを6錠とか飲んでいた。

 2008.06.18.
今日は、リハビリもなくて、ずっとパソコンをしていた。ブログも追い付いたし、一ヶ月半くらい書いている親友への手紙も随分進んだ。弟が「このペースやったら、明日のブログまで書けるんやない?」と云っていた。弟が、髪を洗って呉れた。

 2008.06.19.
今日は、午前中、ずっと寝ていた。それから、お風呂に入った。
昼食後、お茶ゼリーが余っていたらしく、「カーちゃん、お茶ゼリー、食べてみる?」と看護師さんが来た。わたしは、前々から食べてみたかったので、悦んで食べた。ゼリーは、甘くなく、お茶をそのまま固めた感じ。さっぱりしていて、美味しかった。
 
今日の一首。
鳥篭に 閉じ込められても 囀るわ 亡き人のため 尽きぬ想いを

前に作ったものを改良した。
今日から、リハビリがあった。足を曲げたり、伸ばしたり、開いたりした。腹筋とお尻上げと座る練習もした。キツイ。親友に手紙を書き終えた。

 2008.06.20.
ホームページを作っている。全部タグ打ち。看護師さんが点滴をしながら、「こんなのは、歌を歌っていたら、すぐ終わる。」と云って、「たーまご、たまごが、ぱちんとわれてー、なかからひよこが、ぴよっぴよっぴよっ。ああかわいい、ぴよっぴよっぴよっ。」と歌っていた。すげー懐かしいと、思っていたら、「トーマトって、可愛い名前だな。上から読んでもトマト。下から読んでもトマト。トーマトって、なかなかおしゃれだな。小さい時には青い服。大きくなったら赤い服。」と歌っていた。
ホームページが表示出来ないけど、ずっとホームページを作っていた。